東京大洪水の危険性

4チャンネル(日テレ)で「特命リサーチ2000」という番組にたまたまチャンネルを合わせたら、東京大洪水の危険性についての特集だった。

もし200年に一度の大雨が降って荒川の堤防が決壊したら、という仮定でのストーリーで、地下鉄が水没するとか、地下に非常電源やサーバのあるオフィスや病院は打撃を受ける、といった話はなかなか興味深かった。けれども、文化財にも被害が及びかねない、という分析で取り上げられた「国会図書館が水没するかも」というのにはちょっと「リサーチ」不足の感を強くする。

行ったことのある方ならすぐにおわかりいただけると思うが、あそこは桜田門から半蔵門へ向かう坂道の途中、国会議事堂と最高裁判所のとなりという位置にある。手元の地図では国会図書館前の道路の標高が29メートル。地下があるって言っても、あそこまで水が来ることなんてまず考えられない。ここが水没するような事態ならば、ノアの箱船くらい世界的な大惨事になっているに違いない。あとは大津波とか。

百歩譲って、これが他のテレビ局ならまだしも、日本テレビ国会図書館江戸城旧外堀の内側、同じレベル上にあって、1kmも離れていない。いくらなんでもわかるだろ、という感じ。こういうところのいい加減さが、全体の「リサーチ」の評価までも落とすなあ。