五島より戻る。

30分ほど時間が余ったので、遠浅で有名な海水浴場でしばし休んだあと、佐世保行きの高速船に乗る。昨日とはうって変わって揺れをたいして感じない。やっぱり昨日のは台風後の大時化の影響が大きかったようだ。1時間半ほどで、佐世保港に到着。夕陽がまさに沈むところだった。翌日には原子力空母が寄港するということだったが、この日は停泊している軍艦も数隻程度で、穏やかな港の様子を見せていた。この港も、いつか平和な港として栄えればいいのになあ。

船着場から目と鼻の先の駅に向かい、少々食料と飲み物を買い込み、博多行の特急に乗り込む。駅そのものは高架化でずいぶん変わってしまったけれど、街の景色はまだまだ僕がこの街に住んでた頃の面影を残していた。もうあれから20年が経とうとしている。あの頃いつも一緒に遊んでた友人たちは、今頃どうしているんだろう。そんなことを考えながら麦酒を飲んでいたら、いつの間にか眠りについていた。