上尾署の事件

上尾警察署の事件について。最近、新潟県警や神奈川県警の不祥事なんかが問題になっているけれども、今回のこの事件は、税金を使った飲食や内部でのいじめや犯罪もみ消しといったこととは、ちょっとレベルが違うように思う。

新潟にしても神奈川にしても、まあ言ってみれば内部の問題である。もちろん警察組織内部の規律や倫理を向上させることは必要だ。けれども、関係者に便宜を図るなとか、税金の無駄遣いをするなとか、結局公平・公正に業務を遂行しろという問題だと思うのだ。そして少なくとも行政サービスとしての警察業務については何ら問題とはなっていなかった。

けれども、上尾署の事件は、警察業務そのものに関しての怠慢である。警察が果たすべき業務を放棄し、結果的に被害を訴えていた市民である女子大生は死に至った。そして警察は自分たちを守ってくれないかも知れない、という疑念を市民に抱かせた。警察への信頼の失墜という点で見れば、新潟県警の話なんかとは比べものにならないほどの事件であり、国家公安委員長以下の警察官僚が引責辞任しても然るべきだと考えている。

なのにどうして減給程度の非常に軽い処分で済んでしまうのだろうか?