護良に関しての追記

いくらなんでもお昼の3時頃ちょっと昼寝のつもりで夜9時過ぎまで眠るってのは、どうかしてる。お陰でちっとも眠くない。でも睡眠時間のバランスが崩れると、また気分的な調子が悪くなるからなあ。

------------------------------

護良に関して、森茂暁氏に令旨に関する専論があるとのご指摘をいただいた。この論文が収められている論集の目次で、この論文のタイトルも見たことがあったのだが、先日の段階ではすっかり忘れていた。改めてご教示に感謝いたします。

 

で、この論文で森氏は「護良の動向をその令旨を通じて考えることは十分可能」であるとしてその分析を試みている。僕はこの間、「彼の動向は構造的な分析の対象にはなりにくい」と書いたのでちょっとびっくりしてしまったのだが、別に森氏のこの論文に対して批判しようとしているわけではない。

 

護良の令旨の研究のように、史料の限られている研究は、最初にやった人がほぼ論点を挙げ尽くしてしまうので、これ以上何か新知見を付け加えるのは難しいと思う。森氏はすでに中公新書で護良の動向を論じているし、この論文で実証的にもフォローしている。氏の成果以前においては「十分可能」だったかもしれないが、氏の成果以上に何か付け加えるのはそう簡単なことではないだろう。しかも「構造的な」分析となると、やっぱり難しいと思う。

 

※追記【2019年3月】

その後ちょっと気になって現状を検索してみたら、それなりに若手の研究者が取り組んで研究が進んでいる状況はありますね。