「悪い奴ほどよく眠る」黒沢明 1960

ゆっくりしてる余裕なんてないはずなのに、ビデオ2本連ちゃん。

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1本目、「悪い奴ほどよく眠る」黒沢明 1960

黒沢監督の映画なので、まだ見てないのと言われそうだが、僕はこれまであんまり映画見てないので。今考えてみると、僕は映画も読書もほんっと、少ないなあ。あ、脱線脱線。

まあ一言で言ってしまえば汚職を題材にした映画だ。ってこう書いちゃうと、あとが続かない。経営や行政のトップではなく、その下にあるものが結局犠牲になるという構図は現代でもほとんど変わっていないなあ。

ただ、この制作は1960年だから、今だったらたぶんちょっと違うだろうなあってところは感じられた。例えば、中間管理職的な役人達が汚職のしわ寄せを被らざるを得ない理由として、自分たちも賄賂を受け取っている、おこぼれに預かっているからという形で描いていたのだが、今だったら、もっと官僚組織・会社組織の問題として描くのではないだろうか。

あと、軍需工場の焼け跡っていう設定がいかにも「戦後」だなあ。

でもやっぱり、最終的な「悪いやつ」に対して力強く怒りを感じさせる点、黒沢はすごいなあ、と感じた。