沖縄

昨日は沖縄慰霊の日。でも原爆や終戦の日みたいにきっかり何かが終わった日ではないので、「沖縄戦終結の日」ではなく「慰霊の日」ということになっているみたいだ。歴史学研究会の日本史年表では守備軍全滅の日となっている。たしか、守備軍の司令官が自殺した日だったと思う。

ちょっと調べてみたら、こちらの方が旅行記としていろいろ詳しく調べておられた。かなり長いけれど、結構面白い旅行記だった。

 


僕は学部の頃、二度沖縄に行ったことがある。初めて沖縄に行ったのは12月だった。汗ばむほどの陽気の中、中城(なかぐすく)という中世琉球の城跡に登った。そこからは、ほんとに巨大な米軍基地がよく見えた。いろいろ話には聞いていたが、あんなに大きいものだとは思わなかった。

沖縄市から那覇に向かう途中、基地の脇などを通ったのだが、フェンスの向こう側がまさにアメリカだったのにも驚いた。向こう側には日本の行政権が及ばないとか、そういう意味ではない。フェンスの内と外との景色が一目瞭然に区別できるのだ。真っ白なペンキ塗りの平屋建ての米軍住宅の脇には、これまた真っ白なブランコが置かれ、子どもが無邪気に遊んでいる。隣の家とは少なくとも20~30メートルは離れており、緑色の芝生に家々が点在している、といった感じだ。すごく広々としている。テレビに出てくるようなアメリカが現実に再現されているようだった。

これに対しフェンスの外側は、家々が実に密集して建て込んでいる。まるで大都市の家並みのようだった。こんなにはっきりとフェンスで区別されているなんてことは、やっぱり実際に見てみないとわからないものだ。

歴代の首相や大臣の多くはたぶん一度は沖縄に行ったことがあると思うのだが、彼らは何を見ているのだろうか。もしかするとフェンスの中からしか景色を見ていない人もいるのかも知れない。サミットで沖縄を訪れる各国元首たちは何を見るのだろう。