選挙、取りあえずの感想

結局投票率はあまり高くなかったようだが、どうも関西の方で雨が降っていたようだったことが結構影響したのではないか。東京では大した雨ではなかったし。

------------------------------
今回投票するに当たって、有権者の側から考えてみた。僕の住んでいる選挙区では4人の候補者がいたが、小選挙区制だとそのうちの一人しか当選できない。僕はやはり投じた票を死票にしたくはないから、よりベターかつ勝ちそうな候補者に投票することにした。

その人物は重複立候補であったから、比例区では一人、その候補者の所属政党枠が浮くことになる。つまり、小選挙区の勝ち組の方に投票することによって、ある政党の二人の候補者に影響を与えることができることになる。

逆に考えると、小選挙区で自分の投じた票が死票になってしまったら、重複立候補の場合、惜敗率などはあるにしても、その政党の議席にはあまり影響を与えることができなくなる。

TBSの選挙報道の解説で慶応の先生が、死票過半数を超えてしまうような選挙制度はおかしい、といっていたけれども、今日投票してみてそのことが実感できた。

------------------------------
共産党、得票のわりに議席が取れなかったのはわかるけれど、共産党に投票しようとする人たちが謀略ビラなんかにだまされるとでも本気で思っているのだろうか。潔く負けを認めないのは見苦しい。

あと社民党、なんか市民政党みたいな候補者とゴリゴリの労組代表とがごった煮になっている感じがした。少なくとも東京ではあまり市民政党という感じはしなかった。もっと戦略を考えた方がいいのではないか。

公明党はほんと損してるなあ。でも、固定票を当てにするという選挙スタイルそのものに根ざす問題のような気がする。固定票を当てにするというスタイルそのものがもう時代遅れなのではないか。
------------------------------
なんだか未だに公共事業誘致を餌に支持を求める保守系候補者がいるようだが、ほんとどうしようもないなあ。

今や地方では建設業が地域で一番の産業です、なんてところも珍しくない。僕の親戚だって、そうやって食っている人は結構いるらしい。けれども、ちょっと考えれば、そんなのが長く続く訳ないことぐらいすぐわかる。もはや造ってしまったハコ物を維持するだけの資金さえ地方自治体にはなくなってきているというのに。

高速道路や新幹線だって、都市の人を自分の地域に引っ張るよりは、むしろ自分の地域の人が都市に買い物に行くために使われるようになるのは目に見えている。そうすると当然地元の商業は衰退するのに、そういうことにはちっとも気付かないのだろうか。道路の拡充が地方における自動車の氾濫を招き、その結果大都市資本の郊外型商業施設ばかりが増えて、古くからの商店街が恐ろしく衰退していることを、どう考えているのだろうか。

単に都市の税金が地方に垂れ流されている、といったことではなく、垂れ流されている税金によってかえって地方経済がどうしようもなく衰退しているということを、地方の有権者や政治家はもっと真剣に考えた方がいいのではないか。ちゃんと考えれば、どう見ても無駄としか思えない諫早湾干拓なんかに無駄金を垂れ流すことの、地方にとっての危険性に気付くはずだと思うのだが。