何気なくとも

何気ない一言や振る舞いであっても、人を傷つけてしまうことがある。もちろん傷つけた方だって悪気はないってわかってはいるんだけれど、それでも傷つくことがある。自分が傷つけてしまった時には、きっとそのことには全然気づかなくって、自分が傷を受けた時に初めて、これまでにも自分が人を傷つけていたことに気づく。

っていう経験があった。そういうことを考えはじめると、これまでの軌跡が後悔でいっぱいになってしまうし、考えてもきりがないっていう面だってあるんだけれど、だからって傷つけてしまうことにまったく気がつかない人間になってしまうのも嫌だ。

もちろん傷つきたくはない。でも、だからといって傷つかないように、傷つけないようにと用心してばかりでは、あらゆることに臆病になって、なんにもできなくなる。人と人とが接するのだから、現実には傷つけてしまうし、傷ついてしまう。きっとそこから、他者への理解を立ち上げていくしかないのだろうな。