「冬の運動会」

今日の晩に日テレでやってた、向田邦子原作のドラマ。原作は未読。以前、といっても70年代に、連続ドラマとして放映されていたらしいので、これはリメイクということになるようだ。TBSでだいたいお正月にやってた久世光彦演出の向田邦子ドラマがなくなったので、その代わりなのかなあ?


祖父、父、息子それぞれが、家族以外にそれぞれ別の「居場所」を持つという状況から始まり、家族のあり方や密やかな恋を描いていく。基本的には淡々と物語が進行していくんだけれど、いくつかどうしようもない修羅場が設定されてて、そこでのきっちりとした人物描写やそこからの話の展開などは、たぶん原作の持つ力なのだろうなと思った。

現代劇として手直しされてたけれど、その点については僕はそんなに違和感はなかった。当初日テレってことでどうなのかなあと思ってたけれど、CMが多いことを除けば、けっこうよかったドラマだったと思う。

ただ、原作ではもしかしてこう描かれてるんじゃないのかな、といったことを僕自身が想像してしまう場面なんかがでてきて、そういった場面での演出はもう少し考える余地があるような気がした。全体的にけっこうよかっただけに、もし僕の鑑賞が正確であるならば、そういうところできっちり作品を解釈した演出がほしかったな。