台風一過。

台風が連れてきてくれた南風のせいで、まるで夏が戻ったみたいに蒸し暑い日になった。外を歩く人たちの服装も、この間までの薄着にすっかり戻っちゃった。

けれども空の青さだけは、夏が終わろうとしていることを隠せなかったみたいだ。

いろんなことがあって、いろんなことを考えた夏だった。僕にとって、この夏の暑さと眩しさの記憶は、なぜだか忘れられないような気がする。