久留米とその周辺。

翌日は、久留米市周辺の遺跡巡検。やっぱり久留米ということで、レンタサイクルでこの地域をまわることにした。まずは草野というところに行った。ここは筑後の一宮高良社の在国司職を帯していた草野氏の本拠で、その中心部には歴史資料館がある。昔銀行だった建物を歴史資料館として使っているもので、建物としてもいい感じの古さ。

ここで資料を購入したあと、古民家を改装したカフェで昼食。そこがずいぶんのんびりしたところで、ちっともご飯が出てこない。雰囲気もよく庭もきれいで、室内は冷房もよく効いていたので、まったりするぶんには申し分なかったんだけれど、ここでのタイムロスのせいで、予定していたところにはあまり行けなかった。

その後、若宮八幡宮というところに行く予定にしてたのだが、うっかり通り過ぎてしまい、もう戻る余裕がなかったのでパスして、千光寺というお寺に行く。ここには南北朝時代に九州を席巻した宮方の懐良親王墓とされる宝篋印塔があるという。懐良は正平14年(1359)に大保原の戦いで戦死したという説があり、その墓所がここにあたるようだ*1

もうすでに時間切れって感じだったんだけれど、とにかく善導寺を一目だけでも見ておきたいと思って、さらに善導寺へ。このお寺は草野氏を檀那とし、法然の弟子聖光によって建立された九州浄土宗の中核寺院。ここはかなり広大な伽藍だったんだけれど、その広大さを確認する程度しか滞在できなかったのが残念。すぐにレンタサイクルを返却して、善導寺駅より久留米に向かう。

この辺りはもう一度、ゆっくり時間をかけてまわらなくちゃいけないな。

*1:ちなみに彼の墓とされるところはあと二箇所あり、一つは筑後星野村、一つは八代の古麓城付近の悟真寺というところらしい。いちおう卒論では征西将軍府をやったのに、その後とくにフォローしてないものだから、知識もかなり曖昧になってる。ちょっと彼の事蹟を追いながら、九州の南北朝時代を考えてみるのもおもしろいかもしれない。