対立。

相撲界の兄弟喧嘩が、最近テレビでよく取り上げられてる。あんなの、どうでもいいことなのに。

人の敵意や悪意や、そこまで露骨ではなくても、欲望むき出しのエゴなんて、ほんとうは見たくもない。「本音は何なの?」みたいな露悪趣味にはまったく興味がない。でもここんところ、そういうのに触れてしまってげんなりすることが、ずいぶん多くなってきた。最近目にするワイドショーがそうだし、現実にも、ときどきそういうことに遭遇してしまう。

人への敵意とか悪意とか、そういうのに僕は興味がない。こう書くと、「お前はそんな仙人みたいなこと言いやがって!ほんとうのところはどうなんだよ、おら」みたいに突っ込む人もいるかもしれないけれど、ほんとうに、僕は興味がない。

自分自身、そこまで他人に対して敵意や悪意を持ったことがない、という感覚がある。もちろん、やだなあと思うことや、人の態度や行動に対して怒ったり憤ったりすることはある。でも、それらはすべて「人の行動」に対してであって、人格そのものに対して敵意や悪意を抱いた記憶はないし、たぶんこれからもないだろうと思う。

人に敵意や悪意を抱かざるをえないような経験をしなくて済んだのは、単に恵まれていて幸せだっただけなのかもしれない。心に深く傷を負ってしまうような経験を経たりしていたら、否応なくそういう感情を抱いてしまうのかもしれない。

でも、もういまさらそんな経験はしたくないし、そもそも人への敵意や悪意なんて抱きたくない。「それが人の本音なんだ」なんて言う人がいるかもしれないけれど、ならばそんな本音は聞きたくない。そんなのがすべてだとも思えないし。

そういう意味では僕は、人間関係に対して淡泊なのかもしれない。基本的には、人に対して無関心なのかもしれない。でも、そんな醜い感情を肯定するくらいなら、淡泊でいた方がいいや、そう考えちゃう。