海を見ること。

ときどき、意味もなく悲しくなったり寂しくなったり、あるいは行き詰まったなと思うことがある。そういう時には、たいてい、海を見に行く。

子どもの頃海の近くに住んでたせいか、海をみるのは好き。波の音を聞くのも好き。でも、普段わざわざ海を見に行くことはないし、元気な時には海を見に行きたいと思うことは少ない。海を見に行くのは、自分自身ではどうしようもなくなった時かもしれない。

どうして海なのか、それは自分でもわからないけれど、渚に打ち寄せる波の音を聞くと、少し心が落ち着く。別に何か閃くとか元気が出るとかそういうことじゃなくて、むしろ、闇の中で光明を見出すような、そんな感じ。不安をかき消してくれるような感じ。

海を眺めてるうちに、「そこまで思い詰めて悲観的になることもないんじゃないかな」って気になってくる。なんの解決になってるわけでもないんだけれど、たまには、そういうことだって必要なのかもしれない。