あの日…

3年前のあの日に何事もなければ、今日だって何事もない土曜日だったはずなのに。

あの日のことは当日に書いているけれど、僕が見たのはすでに二つめのビルにも飛行機が衝突したあとだったと思う。それからあのビルが崩壊するまでを、ずっと見続けていた。

あの日のことはもう溢れんばかりのことばで語られてはいるけれど、いまだに実感としては、遠い世界のできごとにしか思えない自分もいる。それはお前が鈍感なのだって言われればそれまでなのかもしれないけれど、あのことに過剰なシンパシーを抱くことへの危うさ、というのも感じていて、それはそれで一つの僕なりの感覚なのかもしれない。

人の死というものを、自分の感覚ではなくメディアを通じて受容する、そのことの意味を考えなくちゃいけないんだろうと思う。まあ、すでに考えられてるんだろうとは思うけれど。