赤ちゃん生まれる。

秋篠宮家に男の子誕生。でも、あんなに1時間も2時間も特番組んだり町の人が踊り出したり、そこまで騒ぐこともないんじゃないのってのが正直な感想。現在進行形の事件や話題と違って、新しいネタなんて身長と体重、それにコメント関係だけで、たいしたネタなんて無いのに、ずーっとあのネタばかりやっているのには、正直ちょっとうんざりする。

まあ、街自体はいたって静か。自分たちで何かやるのは面倒だから、テレビだけに祝わせておこう、ということなのかも。

あと、赤ちゃんの誕生そのものはおめでたいことだとは言え、もう二人の成長した子どもたちがいるにもかかわらずあの歳で出産を決意させたのは、ひとえに「皇族」であるという理由に尽きると思う。そういう意味でも、今の皇位継承制度は、やっぱりもう無理がきていて、一人の女性のがんばりに期待すべきじゃないと思うし、男子誕生で安泰なんて言ってる場合じゃないと思う。

後醍醐の執念。

しかしこれで、旧宮家復活っていう選択肢はほぼ消えたんじゃないのかな。「旧宮家」と言ったって14世紀に成立した伏見宮家系*1だから、男系だと、ほぼ他人ってくらい血縁的には離れている。ヨーロッパなんかだったら完全に王朝交替だと思うなあ。明治以降、門跡なんかが還俗して、「宮家」は制度的にはたくさん作られたけれど、それと血縁とは別問題だし。

観応の擾乱によって北朝が危機に陥ったことが背景となって成立した伏見宮家も、戦後に旧皇族臣籍降下したことで、さすがにお役御免って考えた方がいいと思う。伏見宮家の宮家としての消滅(「家」としての消滅とは別問題)によって、ようやく天皇家は、南北朝内乱の軛から逃れることができたわけだ。

そう考えると後醍醐の影響っていうのは遠く670年後の現在にまで及んでいるわけで、彼の「執念」というものを、やっぱりきちんと考える必要があるように思う。

*1:toshiitoさんの指摘を受け、ちょっと補足。d:id:usataro:20060907:p1