日記才人とテキスト庵。

僕は、日記才人とテキスト庵の二つのポータルサイトにお世話になっている。

僕は、たぶん97年とかその頃、web日記というものを当時の日記猿人で初めて知り、他人の書いた文章を読むということがこんなにもおもしろいものなのかと一気にはまってしまい、web日記の世界に入り込むことになった。そして自分でも書いてみたいと思い、こうしてサイトを持つことになった。

個々の日記の面白さだけでなく、それらがweb上のコミュニティとして共通の話題を取り上げたり意見の違いを議論として(あるいはバトルとして)交わし、そしてそれが得票数としてランキングされているところにも、web日記の面白さがあった。

けれども登録数が爆発的に増加して、もはや個人では見通せないほどの更新が行われるようになるとともに、ちょうどその頃開発されたマイ日記という形でのカスタマイズ化が進行してった。それにつれ、次第に共通の話題やバトルといったものがみられなくなっていったような気がする。

その頃お気に入りとしてマイ日記猿人にいれた方々の日記は今でも読みにいっているけれど、そういえばここ2年ほどは、才人経由での新しい日記やブログの開拓はほとんどしていない。巨大化によって見通しがきかなくなると、どうしても個々人によるカスタマイズが必要になってくるけれど、そういう便利な機能もあくまで巨大化への対応であって、そのなかでコミュニティ的性格を維持していくことは難しいんだろうと思う。きっと開発する人々の苦労も、巨大化の中でどうやって才人のオリジナリティを出していくかというところにあるんだろうな。

その点では、コミュニティとしての性格はそんなに強烈には感じられないけれど、テキスト庵は、小さいけれどじつにこぢんまりと手頃な規模で安定していて、その点では使いやすいと思う。ここ1、2年ほど、新しいweb日記やブログを読む時はほとんどテキスト庵を利用している。

たとえて言うなら、才人は巨大デパートみたいなもんで、テキスト庵は行きつけの店という感じだろうか。優劣を競うようなもんではなく、ポータルサイトとしてのあり方の違いが明確になってきた、ということなのだろうな。

今度、才人が新システムになるということで、開発する方はどんなデザインを考えているのか。一参加者として見守っていきたいと思う。