「69 sixty nine」

2004年、日。監督は李相日。脚本が宮藤官九郎村上龍原作の小説の映画化。主演は妻夫木聡安藤政信

映画としては、そんなに悪くはなかったと思う。妻夫木聡安藤政信も画面のなかで一生懸命はじけてがんばってたし、脇の人たちもよかった。あと、教師役の嶋田久作が、僕にとってはよかったかも。徹底的に敵役に徹した彼の存在がなければ、この映画で妻夫木やら安藤やら、そして生徒たちがなぜ“抵抗”するのかが、さっぱりわかんなかっただろう。あの年の頃、いつもなんとなく抱いてた理不尽な感情とかを、少し、思い出したりもしたし。おんなじような意味において、國村隼の演じる刑事が自白を迫る妻夫木に見せる、老獪な話術なんかも印象に残った。

あ、あと、英語の文法のこと、グラマーって言ってたなあなんて記憶、久しぶりに思い出した。小日向文世みたいな英語の先生、確かにいたよなあ。まあ僕の通ってた高校と、時代と学校は違えどおんなじ教育委員会だからな。

でも一方で、大人に、というかオヤジになった妻夫木の自慢話を聞かされているような気もして、それが僕にとってはこの映画の世界に没入できない、違和感として残った。原作は未見なんだけど、これってもしかして、村上龍のせいなのかな?間接的に、村上龍の自慢話を聞かされてるってことなのかな?