松江城登城その1:二の丸手前まで

山陰シリーズの再開。

寝台列車で現地入りしたにもかかわらず自転車爆走で巡見するなど、前日は少し無理をしすぎたので、翌日は少し抑えめの予定にする。朝風呂の大浴場からも、朝食会場のレストランからも、朝日に輝く宍道湖が一望できた。その贅沢な景色を楽しんだ後、まずは松江市のシンボル、松江城に登城する。15年前の、やはり春に訪れて以来の再訪だ。

宿のすぐ脇には須衛都久神社という神社があった。遷座自体は少なくとも松江城築城以降なんだろうけれど、ちょっと変わった名前の神社なので、何か由緒がある神社なのかもしれない。


その神社からさらに北に進むと、県庁をはじめとする官庁街となる。こういう看板があるところに、この地の政治的な空気が感じられる。


県庁は内堀に面しており、その辺りからはもう松江城天守が見えている。


暖かい日で、亀がのんびりとお堀を泳いでいた。


大手門跡から登城する。大手門の前は馬溜という、兵力を一時プールすることのできる空間が設けられている。ただ軍事的にはそうでも、大手門前という立地から、政治的にはおそらく、近世大名としての権力をアピールするための空間として機能してたんじゃないかなという気がする。


馬溜には井戸があったようで、それが復原されている。

大手門跡には立派な礎石が残されている。この礎石からして、相当大きな建築だったのではないかと思われる。ただ脇の石垣は、かなりきっちりと加工した石を積んであって、堀尾時代より後の整備なのではないかと思われる。


大手門を入ると二の丸下の段という曲輪にたどり着く。ここには御殿などはなく、倉が何棟か建てられていたらしい。


大手門をくぐり二の丸下の段に進まず左折すると、切石で見事に積まれた石垣の上に、復原された櫓がそびえる。


この付近では、石垣に刻まれた大名家の印を見ることができるというスポットなのだが、そこで立ち止まるのは、ほとんど僕くらいしかおらず。


二の丸に登ると本丸を廻る石垣とその上にそびえる天守が見えてくる。ここの石垣は、ほとんど石の加工をしない野面積みに近いような積み方をしていて古態を留めているのだろう。


さて、次は二の丸の復原された櫓を見て、そして本丸へと進んでいくわけだが、写真の枚数も多くなってきたのでとりあえず第1回目はこの辺で。