サンライズ出雲に乗る(後編)

関ヶ原の辺りで一度目が覚めた。米原を過ぎてもう一度眠り、次に目が覚めたのは上郡だった。停車だったか発車だったかの時の衝撃で目を覚ました。5時49分。それから約40分で岡山に到着。ここで出雲と瀬戸を切り離す。その作業を見ようと、岡山のちょっと手前で一度着替えた。


サンライズに使われている285系では、貫通扉を閉め分離するところまでほぼ自動化されている。九州ブルトレではおなじみだった切り離し作業のような手間はほとんどない。まず、貫通扉が閉められる。


そして連結が解放され、サンライズ瀬戸は一足先に岡山を後にする。




この2分後には出雲も出発だ。この写真を撮ったら急いで車内に戻る。


岡山駅を出た辺りで、車窓におもしろい客車が目に留まった。急いで撮ったんでブレブレだけれど、調べてみるとどうやら荷物車のマニ50みたい。隣のは有蓋車のワキ5000らしい。


岡山からは車内販売が乗車する。と言っても、この列車はほとんどが個室寝台なんで、売り子さんがワゴンを押して巡回することはない。ミニロビーの一部が車内販売所に早変わりするのだ。僕はサンドイッチとコーヒーを購入。サンドイッチは思ったよりいけた。のどが渇いていたのかコーヒー欠乏症だったのか(笑)、どうしてももう一杯コーヒーが飲みたくなり、お代わりしてしまった。この日はこの後夜までコーヒー飲む暇もなかったから、ここで飲んどいてよかったのかもしれないな。


列車は倉敷から伯備線に入り、中国山地を登り始める。高梁川も、倉敷近辺は川幅が広い。


しばらくすると、一気に山間地帯の景色になる。これは備中高梁を過ぎた辺り。臥牛山の備中松山城は見えなかった。


7時42分、新見着。この辺りは、中世は東寺領新見荘の故地。と言っても荘域の中心はもっと上流域で、駅の辺りは市があった程度のようだ。


このあと眠くなって二度寝をしてしまった。米子の辺りで目を覚ましたんだけれど、山陰線では僕の部屋が山側になるので、車内放送のあった宍道湖の景色はちっとも見えなかった。それをいいことに、出雲市まで惰眠をむさぼる。9時58分、定時に終点、出雲市到着。



すでに登場から30年近く経ている14系や24系に比べると、285系は実に居住性がよく快適だ。数日前にみどりの窓口に行ったらシングルが1室しか空いていなかったというのも、この快適さを知ればよくわかる。九州ブルトレに比べて時間帯がよいというのも、この列車を使いやすくしている一つの要因なんだろう。せっかくなら、下関までのサンライズゆめも定期化して欲しいな。広島や山口に行くのにはちょうど使いやすいし、下関から九州特急に接続してくれるとさらに使いでがありそうなんだけどな。