失われた寺を求めて。

博物館見学は、日野の「新撰組のふるさと歴史館」で開催されていた「幻の真慈悲寺を追う」という展示。『吾妻鏡』にも出てくるのにその実態がほとんど知られていなかった真慈悲寺というお寺に迫ろうという企画で、このお寺の考察や発掘に力を尽した方がおん自ら説明してくださるという貴重な機会だったので、添削を中断して行ってきた。

あんまり便のいいところにあるとは言いがたいけど、展示そのものはけっこう充実していた。地域のボランティアの方々の熱心な参加によって、ほんとにごくわずかしか残されていない資料的痕跡を丹念に追い求め、すでに失われてしまったこの寺院の輪郭を浮かび上がらせていた。あと、鎌倉の永福寺や茨城県の三村山極楽寺など関東の中世寺院の瓦がたくさん展示されていたのはよかった。僕らは時間がなかったけれど、ここを見てから百草園付近だという寺院の故地を実際に歩いてみるというのが、オススメのコース。この展示、あまり知られていないようなので、お時間のある方は是非。入場無料なのにけっこう立派なリーフレットがもらえるのも魅力的!