通史の難しさ。

こーこーの方の授業では、2学期から第1次大戦〜に入る。去年までは年間で太平洋戦争の敗戦辺りまでを目指していたんだけれど、今年はちゃんと戦後史をやろうと思い、教案の改訂を行っている。近代史の内容を少し削り、その分を現代史にまわそうということだ。

で、今は準備のために戦後史の通史を2、3読んでいるんだけれど、通史叙述ってなかなか難しいなあ。一人の手による1冊の通史だと、全体を通じて一貫はしているんだけれど、どうしても著者の専門のところに偏ってしまう嫌いがある。数人で構成された「通史」だと、オムニバスっぽくなって必ずしも通史でなくなっている。

どういう立場に立つかによってどのやり方がいいってのも変わってくるんだろうけれど、学問が相当に専門化した現代にあって、よい通史というのはなかなか成立困難なのかもしれない。