村上ファンドはどう「犯罪」なのか?

僕はあまり経済のことを詳しくは知らないし、このニュースに関してもそんなに大きな関心を払ってこなかったせいもあって、村上ファンドインサイダー取引が「どう」インサイダーであってそれがどう違法なのかということが、未だによくわかってない。

まあ、もう少し勉強すればわかることなのかも知れない。けれども、ワイドショーなんかで語られているのは、村上氏がいかに違法なのかということではなく、村上氏がいかにお金を儲けようとしていたかということばかりだ。そうすると出てくるのは、「お金を儲けて何が悪いんだ」という反論。なんだか不毛だ。

株式市場で売り買いして儲けることの是非、所得格差の問題、公平性の問題といったことをきちんと切り分けて論じる必要があるのに、まるで「出る杭は打っとけ」といった印象をメディアや検察が与えていて、しかもそれを世論として受容しちゃっているのは問題だと思う。

株式のシステムは、現在だと必ずしも民主主義のシステムと親和しているわけでもなく、巨大資本の存在や所得格差などを生み出してるわけだけれど、システムの運用次第では、市民が企業をコントロールすることが可能になると思う。そこら辺の理念の問題をもうちょっとはっきりさせて、ルールの問題、公平さの問題として何が「悪いのか」、そして平等や格差の問題として何が「望ましいのか」を、きちんと分けて論じてもらいたい。