「白線流し」

僕の通ってた高校なんて、まさにあんな地方の県立進学校って感じだけれど、あそこまで素朴でも子どもっぽくもなかったな、さすがに。いいドラマだとは思うんだけど、本編である連続ドラマの頃から、そこに一番違和感を感じていた。

連続ドラマの方は、基本的には大人の視点から高校時代を振り返ることによって生じる「懐かしさ」基本になってるドラマであって、ありのままを描いているように見えても、僕には決してそうは思えなかった。ただ、大人の視点から高校生活の「ありのまま」を描こうとすれば、当然美化や忘却が入り込むから、まああれでもいいんだろうし、美しい物語にはなってるよな、と思っていた。だから、違和感を感じつつもそれでもいいんだろうなあと思った。

けれども、彼ら彼女らが成長する姿を追っかけていくとなると、大人の視点では捨象されていたいろんなものが見えてくるから、どうしても現実くさくなっちゃう。それが、あの特番の物語を構成するにあたって一番厄介なところなのだろうな、と僕は思う。さて、最後のドラマの方はどうだったのやら。録画しといたビデオで見てみることにしよう。