夏の予定。

今年の夏も、ゼミでは荘園調査をやるようだけど、僕は仕事の関係でそのゼミには出ていないので、特にどこにも行く予定がない。で、夏には久しぶりに帰省しようかなとも思っているんだけれど、だったらその時に、実家の辺りの荘園調査をやってもいいかなあとふと考えた。

僕の実家のある一帯である伊佐早荘は、宇佐宮領や仁和寺仏母院領として見え、また鎌倉中期に宗像氏と長野氏とのあいだで下地中分を行った荘園でもある。下地中分の際に絵図が作成され、またその頃には実検帳もあったらしいが、現在は残されていない。

ぼんやりと、史料がそこそこあるかなあと思っていたんだけれど、改めて「伊佐早荘史料」を見てみると、思いの外少ない。しかも、地名の載ってる史料が非常に乏しいことも判明。あーあ。一気にやる気が萎えてきた。

でも、この地域には今でも「宗方神社」が比較的規模の大きい旧村社として残っていて、また現在でも宗方町と長野町がある。この辺の境界と水利をきちんと把握すると、どこで下地中分が行われたのかがわかるかもしれない。伊佐早荘研究の方法論として、荘園調査はたぶん有効な方法のはず。

それからこの辺は、しばらく前に圃場整備も行われたらしい。しかも、諫早市は市町村大合併をやって、これまでの公文書類が廃棄される可能性もある。さらに、今後道路拡張・新設などがありそうだということも、実家の母親から聞いた。すると、今後さらに景観が変化する可能性もある。となると、時間が経過してしまうと旧耕地景観の復元は困難になるかもしれない。

今回はとりあえず、地籍図とか圃場整備の際に作られた地図を入手するのが第一段階かなあ。